1ec69dcb.jpgThe Deacon
スティーヴ・ハンターというセッション・ギタリストは一般的に有名なのか無名なのかよく分からない。私が知ったのは、ルー・リードの「ロックンロール・アニマル」で、異様にテンションの高いギターを聴いてから。アリス・クーパーの「ビリオン・ダラー・ベイビーズ」のタイトル曲でもギターソロを弾いていて、私の大好きなギターソロの一つだ。ジャニス・ジョプリンをモデルにした映画「ローズ」に、バンドのギタリスト役として出演して実際ギターを弾いているのを見てびっくりしたこともある。他にも多くのロック系のミュージシャンのバックで仕事をしている。
そんなスティーヴ・ハンターのこれは2作目のソロ・アルバムでリリースは88年。当時のレーザーディスクで「night of the guitar live!」というのがあって、これにピート・ヘイコック(クライマックス・シカゴ)、アルビン・リー(テン・イヤーズ・アフター)、レスリー・ウェスト(マウンテン)などと一緒に出演しているのを見て、ソロ活動を続けているのを知ってCDを探して手に入れた。この「night of the guitar live!」という企画は、「大人のためのギター音楽」というコンセプトで70年代のギタリストのソロ・アルバムをリリースしている「NO SPEAK」レーベルの主催で、スティーヴ・ハンターのこの作品も「NO SPEAK」シリーズの一作。

THE DEACON
●曲目
1.The Idler(S.Hunter)
2.Black Cat Moan(S.Hunter)
3.Glidepath(S.Hunter)
4.Hidden Portrait(S.Hunter)
5.The Old Man In The Boat(S.Hunter)
6.Ghost Riders
7.Koza(S.Hunter)
8.Road To Jakarta(S.Hunter)
9.Pig Jam(S.Hunter,B.Gary,J.Johonson)
10.The Surge(S.Hunter)
●パーソネル
Steve Hunter:guitars,synth.,linn drum programming
Jim Johonson:bass
Jack White:drums
Bruce Gary:drums
●プロデュース Steve Hunter,Paul Brown
●リリース 1988年

全曲インストゥルメンタル。ブルージーなオープニング曲からはじまって、フュージョン風あり、ロック調の曲あり、東洋風な小曲ありとバリエーションに富んだ内容。当然ギターはコントロールの効いた抜群のテクニック、音色も曲ごとにカラフルに変化する。しかし、70年代に出た前作「スウェプト・アウェイ」もそうだったが、十分楽しめるのだかどこか物足りない。アリス・クーパーやルー・リードのセッションで見せた異常な緊張感は無い。ロック・ミュージックに何を求めるかは人様々なのだが、これは私にとってはロック風味のイージーリスニング音楽だ。生活の色んなシーンでBGMとして流せば気持ちよく聴けるが、聴き手の心に突き刺さる何かしらのメッセージや問いかけはここには無いのだ。これは「NO SPEAK」シリーズの「大人のためのギター音楽」というテーマからして当然といえば当然なのだが・・・

※スティーヴ・ハンター嫌いじゃないです。むしろ好きなんですが。
※現在廃盤のようです。