Two Centuries of Boogie

最近買ったオリジナル・フォガット(Foghat)のライブDVDを見る。つい最近ギターのロッド・プライスが亡くなったことを知ったので、思わず動いている彼らが見たくなったからだ。ヴォーカルのロンサム・デイヴも5年前に亡くなっており、2人の映像は貴重なものになってしまった。収録の場所・日時は不明だが、93年秋のオリジナル・メンバーでの再編成から98年夏のロンサム・デイヴのガン発見までのいづれかのライブであることは確実。おそらく97〜98年アメリカと思われる。
70年代のフォガットは大好きなバンドだったが80年代以降聴かなくなっていた。レコードしか持っていないので、フォガットの音を聴くこと自体が久しぶりだった。見た目を若い頃と比べるのは酷だが、まあびっくり!ロンサム・デイヴは童顔はそのままだが結構太っている。ロッド・プライスもアメリカ映画のギャングのボスのようで別人に見える。しかし演奏はすごい!!ダテに年をとっているわけじゃなかった。ロンサム・デイヴは昔より歌唱に深みが増しているし、プライスは職人然とした素晴らしいスライド・ギターをタップリ聴かせてくれる。

たそがれ時の野外ステージに立ったフォガットはお家芸のハード・ブギーをガンガンぶちかます。フォガットはZZトップと共にアメリカのトラック運転手に人気なのだそうだが、なるほどと思える爽快さ。言ってしまえばワン・パターンの分かりやすいロックン・ロール。それをやり続けて血肉化してしまった感じが潔くカッコイイ。中盤のスロー・ブルースや「スイート・ホーム・シカゴ」は、彼らがブルース・バンド出身であることを強く印象付ける好演だ(ロンサム・デイヴ、トニー・スティーヴンス、ロジャー・アールはサヴォイ・ブラウン、ロッド・プライスはブラック・キャットボーンズ)。ロンサム・デイヴはボ・ディドリーみたいな四角いギター、プライスはレスポール・ジュニアで2人ともピックアップはセイモア・ダンカンに換装しているようだ。プライスは中指にボトルネックをはめて、薬指・小指でコードを押さえている。さらには中指を浮かせて薬指・小指・人差し指でフレーズを弾く。"magician of slide"と賞賛されてきた彼のプレイが映像となって残されているのがとても嬉しい。

クライマックスは彼らの代表曲の連発。プライスはストラトに持ち替えボトルネックを外し、1stアルバムの1曲目「I Just Want to Make Love to You」スタート。観客も一気に盛り上がる。一番最初にフォガット・ヴージョンを聴いていたので、自分にとっては「I Just Want to Make Love to You」といえばフォガットだ。そしてヒット曲「Fool for the City」「Slow Ride」で燃え尽きてライブ終了。

DVDは01年にリリースされたロンサム・デイヴ追悼盤なので、最後は彼の赤ん坊のころからのスチル写真を映し出す。60〜70年代は実にハンサムな男だったのがよく分かる。そしてガンに侵されてやせ細った姿に目を覆いたくなる。ロンサム・デイヴそしてロッド・プライスに合掌。

※ロンサム・デイヴ・ぺヴェレット 1943年4月16日イギリス ダルウィッチ生まれ。2000年2月7日腎臓ガンにて死去。享年56歳。
※ロッド・プライス 1947年11月22日イギリス ロンドン生まれ。2005年3月22日階段からの落下事故が原因で死去。享年57歳。

参考 Kiss Like Judas
http://blog.livedoor.jp/kisslikejudas/archives/12590300.html

フォガットの2人